REAL VOICE
体験者のインタビュー
- 実習体験者 Oさん (実習参加時 26歳)
映像制作の専門学校を卒業後、撮影機材管理の仕事を得、契約社員として勤務。
その後、独立して、フリーランスのカメラアシスタントに。4年続けた後、将来に不安を感じ、若者正社員チャレンジ事業を通して現在の職場に。営業セールスプランナー。
(取材時、就職約2ヶ月)
- 実習体験者 Yさん (実習参加時 22歳)
製菓専門学校を卒業し、パティシエとして就職。
しかし、職場の人間関係が合わず退職。飲食業のアルバイトをしながら将来の進路を模索する中、知り合いに紹介された若者正社員チャレンジ事業を通して現在の職場に。営業セールスプランナー。
(取材時、就職約2ヶ月)
- 企業担当者 山口社長
インターネットメディア企業等を経て、2016年、ネット広告を中心とした総合広告代理店を設立。
ウェブ関連だけでなく、タレントキャスティングや広報出版物制作など幅広い業務を展開する。
若者正社員チャレンジ事業からは、今回が初めての採用。
実習体験者
- この事業に応募するまでの経緯は?
- O:映像関係の専門学校を卒業して、カメラマンを目指していました。しばらくフリーでアシスタントの仕事をしていたのですが、4年ぐらい続けたときに、これから先の人生をイメージして、ふと疑問に思ってしまったんです。それでいろいろ考えることがあって、若者正社員チャレンジ事業に応募しました。
- Y:私はパティシエになりたくて、専門学校で学んで就職したのですが、半年で辞めてしまいました。人間関係が嫌だったので。いろいろ悩んで、まわりの飲食業界の人とかに相談したのですが、やっぱりこの業界でやっていくのは難しいかなと思ってしまって。そんな時、若者正社員チャレンジ事業を紹介されたので、応募してみました。
- この事業のどこに惹かれましたか?
- O:私は、それまで正社員を経験したことがなくて、面接の受け方もよくわからなかったので、それをサポートしてくれる、しかもリモートではなく対面でやってくれる、ということ。あとは、実習を体験できるということ。
映像の世界しか知らない私としては、自分に何が合っているかもわからなかったので、実際に体験してみたらイメージできるかなと思って応募してみることにしました。
- Y:正直、この事業を紹介された時にはまったく何も知らない状態でした。
でも、実習を受けてから就職できると聞いて、面接があまり得意じゃない自分としては、向いているかなと思いました。
- キャリアチェンジに対する不安はありませんでしたか?
- O:営業という仕事には、最初はちょっとだけ抵抗があったのですが、私はもともと話すのが好きな方なので、やってみようと思いました。実習で実際にやってみると、ぜんぜん嫌じゃなかったというか、自分が否定的に思っていたイメージが崩れたという感じです。
- Y:実は最初に実習に行った企業は一般事務だったのですが、もう少し人と接する機会がほしいなと思ってアドバイザーの方に相談したんです。そうしたら、「きみは〝相手を不快にさせない喋り方〟を身につけているから、相手とちゃんと話す職業が向いている」と言われたんです。
自分では内気で人見知りだと思っていたのでちょっと驚きました。それで営業もやってみようかな、と思いました。
- 実際に今までと異なる業界で働いてみて大変なことは?
- Y:まだ2ヶ月ですが、やっぱり知識がないとお客様にもうまく説明できないこともあるので、まず知識を吸収するのが大変ですね。
O:これまでまったく知らなかった業界なので、専門用語なども多くて、毎日新しいことを覚えながら進めています。
Y:Oさんとは同期で、お互い歳も近いので、いろいろ協力しながら頑張っています。
O:「今日はこういうことがあったね、これが大変だったね」と仕事の話をしながら、時には雑談も交えたりして楽しくやっています。
- 正社員になって今までと変わったことは?
- Y:生活サイクルは大きく変わりましたね、今までは夜型だったのですが、今では夜はしっかり寝て朝ちゃんと起きるという生活習慣が身につきました。
O:たしかに、フリーランスのときは労働時間が不規則だったので、それがちゃんとしたというか、なんだか楽しい生活をしているなっていう感覚です。
- 本音のメッセージ
- Y:やっぱり悩んでたらダメですね。行動することが大事だなと思います。
O:そうですね。私自身も〝行動できなかった〟タイプなので、実際に行ってみて、話を聞いてもらうだけでもラクになりました。話せばアドバイスももらえるし気持ちも前向きになるので、自分で考え込んでいるよりは、誰かに少しでも相談するのがいいと思います。
企業担当者
- この事業で採用しようと思ったのは?
- 私自身も実は前職ではハローワークから入社して4年以内に社長になりました。でも世の中にはまだ、公的機関等から就職してくる人ってどうなの?という人も一部にはいるんです。年齢層高い人ばかりじゃないの?って。
でもこの若者正社員チャレンジ事業はそんな固定概念を払拭する29歳以下限定、しかも実習でマッチング。
きっとキラリと光る人材が見つかると思いました。
- フリーターやブランクのある人を受け入れる不安は?
- 正直、なかったですね。「人は変わる」と思っているので。その仕事場雰囲気や、受け入れる側の対し方によって、人ってものすごく変化するものだと思うんです。Yさんにしても、自分では内気だと言っていましたが、私から見たら全然そんなタイプには見えない。O さんも、最初に会ったときにマシンガンのようにトークを浴びせてきて、新しい仕事にチャレンジしたいという気持ちが私には届きました。
やっぱり、人というのは変わるんです。とくに若い人ならなおさらです。頭の回転の速さなんか関係ない。カメだって最後はウサギに勝てるんです。人間の可能性というのは、こちらが信じてあげればどんどん育つ、そう思っています。
- 求職する人ヘのアドバイスを
- 最初からすべてが備わっている人なんかいないんです。キラキラ輝いている人を見ると、自分は同じようにはできないなと思ってしまうかもしれませんが、最初からキラキラ輝いてる人なんていないんです。だからまず、飛び込んでみる。一歩を踏み出す勇気と行動力。人生いろんなことがありますが、覚悟と勇気さえあればキャリアチェンジなんて怖くないと思います。
- 本音のメッセージ
- もう一つだけ正直に言わせてもらうと、嫌な会社だったら辞めちゃえばいいんです。もし本当に自分には合わない、自分の将来とか人生がこの会社の中で進んでいくのは何か違うなと思ったら、辞めるという選択肢もすごく大事だと思います。
社長という立場でこういうことをいうのは駄目なのかもしれませんが、仕事よりもやっぱり自分の人生が大事なので、最悪の決断をせざるを得なくなる前に、辞めて、リセットして、次の新しい可能性を自分で見つけ出す。私たち企業の側は、そういう可能性を見つけられる場所、輝ける場所になるように、そう認めてもらえるように、努力する。それがお互いの成長につながると思っています。